玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

はじめての女川⑩




台風にも負けず、宮城県女川えくぼハウスから、箱ティッシュカバーが30枚送付されてきた。綿ブロードの白い布に、色とりどりの筆で描き絵染めして裁断。初めての人でも縫えるように、色々と下ごしらえをして女川へ持参した。10名くらいの手芸教室メンバーが集まってくださって、80歳越えのおばあちゃま方に、目的や意義を話して制作依頼、協力してもらった。
丁寧に作り方を説明しても、裏表を間違えて縫い直したりしながら、刺し子風のステッチを入れて、フックの紐を縫い込んで制作。半分は宿題で持ち帰ってもらった。全てが手作業で、針仕事が苦手な方も多く、見た目以上の時と手間がかかっていることを、私は知っている。
しかも、今回は郵送願いではなく、実際に訪問して一緒に制作してきたので、安易に価格をつけられないくらい愛おしい思いが一杯詰まっている。
出来上がった作品は、漆の髪飾りなどとともに、11月1日からの個展会場、恒例のコラボチャリティコーナーで販売してその収益を全額還元するシステム。募金とともに、えくぼの皆さんの昼食会などの運営資金として贈らせてもらう。
女川アートサポート活動は、支援というよりは「何かしてあげたいけど、どうしていいかわからない。」という京都の想いと、遠く離れた女川を、目に見える形でダイレクトに繋ぐ心の架け橋のお手伝いだ。前回同様に完売して、美味しい握り壽司になって、ますますエクボ美人さんにならはるとええなあ。

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