玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

モノづくり

⑪強羅公園ベル薔薇~絶景温泉で富士山とデート

素晴らしい青空。標高が高いので期待通り涼しくてカラッと。お目当ての「ベルサイユの薔薇」に囲まれて強羅公園ローズガーデンの東屋で(^^)お昼休憩。パンをぶらさげた町田からお越しのご夫妻が「ここ、宜しいですか?」「勿論です。」どうぞどうぞと仲良く…

明日、千秋楽😌

秋空の下1ヶ月通い慣れた道、JR石山から瀬田川沿いに唐橋まで土手の光を感じながら徒歩20分。唐橋を拝み、深呼吸してから「第11回玉城和美の描き絵空間展」会場、料亭あみ定さんの暖簾をくぐる。 フロントギャラリー内の私の席は琵琶湖から引き揚げられた舟…

会場衣装

第11回個展会場衣装その1「秋桜」 「365日描き絵で暮らす」パフォーマンスというよりは、いまやライフスタイルの作品衣装。個展会場でも毎回、ドレスやワンピース、インドサリー風、和服…あの手この手でお洒落します。会場で作品と一体化する。それも私の空…

ようやく春に

消えかけていた制作意欲が、冬眠から覚めたような春の兆し。コロナで心身ともに苦しんでいる人は多いが、痛みの受け止め方は性別や年齢、職種、蓄え、家庭環境等によって様々だろう。だが、共通してダメージを受けているのは感性だと思う。 一年前の三月に三…

化石HP救済作戦

開催半年前の恒例、個展DMの作成で、今回も京都造形芸術大学写真コースのSさんがアトリエまで撮影に来てくれました。 「重い腰を上げて化石HPを救済したい」と事前に相談したら、山のような宿題が出て、苦手なフォトショと1週間格闘。6年分の懐かしい…

お久しぶりです

締め切りのあるファブリックデザイン仕事が入り、目の回るような10日間。条件が厳しくて泣きたくなったり、食欲と睡魔がストップ、半徹でも平気なハイテンションになったり、大学時代を思い出しました。こんな精神状態が三ヶ月以上続いたら、まちがいなくカ…

色絵

水をつかうことが苦になる冬は、陶器の絵付けをすることが多いです。教室の生徒さんにも無鉛の上絵具をつかって、白磁や青磁に自由に描いてもらいます。アトリエを開いたとき、かなり頑張って家庭用100ワットのクーラーコンセントでいける上絵用電気焼成…

ランナーズハイ

モノづくりは体調に左右される。千住博元学長は、「画家は己が肝心。健康な精神は健康な身体に宿る。」とおっしゃったが、筆を持つことを最優先にしながら、女性として日々の人間的な暮らしの中で、自立神経のバランスをとることが何よりの修行だともいえる…

平成琳派

京都造形芸術大学に入学後、一番最初の「空間採集」という授業でお世話になった藤井秀雪先生に、今年の春の個展会場で「僕は、ずっと前から、君は平成の琳派を意識してやってくれていると思っていたよ。新聞の見出しをみたとき、世の中が気付くのが遅いと思…

琳派の流れをくむ描き絵

江戸時代に絹の小袖(打ち掛け)に筆で直に描かれた尾形光琳と酒井抱一の描絵作品が二点展示された、今回の琳派400年記念展ですが、会場に5時間くらい、るんるんでおりました。当時の女性は小柄だったのですね。寸法が小さく、こじんまりと丁寧な縫製で…

秋の気配と鍋島染め付け

私は、土はさわらないので、残念ながら焼き上がった器に上絵付けしかしませんが、素焼きに呉須のブルー1色の濃淡で描いてから透明の釉をかけて焼き上げた鍋島の染め付けや、渋い紫、金茶、赤、深い緑の色合いが美しい古九谷が好きで、今でも憧れています。 …

職人仕事

熊本県山鹿市にディフェランスというプロバンス地方のアンティークを扱ったショップがあります。ナイスガイのフランス人の旦那様と暮らすうちに、骨董にはまってしまわれた素敵な日本人の奥様がご夫婦で経営されているのですが、日本にいながらにして本物の…

仏具彩色お化粧直し

毎年、お彼岸前になると急ぎ納品で入ってきます。先祖代々、大切に受け継がれてきた立派なお仏壇ですが、蝋燭や線香の油煙でいぶされ、輝きをそこないます。そこで、新調するのではなく、お化粧直しをして彼岸会を迎えるのです。魂を抜いて解体されたお仏壇…

眼鏡市場

小学生の頃からすごい近眼で、赤いセルロイド枠に牛乳瓶の底のような分厚いガラスレンズの眼鏡が手放せず、悩みの種。眼鏡で矯正すると、吐き気と眩暈で立っていられないくらいキツイのです。コンタクトレンズだと見え方にひずみがなく、20歳からは、レンズ…

洋裁

母は器用な人で、洋裁が大好き、雑誌をみながら、いつも何か新しい服を作っていました。高校生まで私の着る物は、私服も制服も体操着まで、母のお手製でそれが自慢でした。中学生くらいからは、実は、ちょっとそれが嫌で、既製品に比べて野暮ったく、特に学…

アトリエ訪問

6年前のリビング新聞の記事「大人になって学んで夢開いた」を読んで興味を持ってくださり、2008年秋、第2回個展以来、毎回、北山通りのギャラリー翔へ観に来てくださるお客様が、絵の好きなお友達を連れてアトリエ訪問に来てくださいました。半年も前からの…

原点と直感

昨年末、東京在住の同級生と何十年ぶりかで再会、不思議な偶然が幾つも重なって、この一ヶ月に二回もアトリエで会える機会を持ちました。私的には、そろそろ個展の準備に入りたいのに、今後の展開について迷いがあって、三日ほど考え込んでいたところなので…

仕事納め

大嫌いな12月のはずが、10年ぶりに寂しがっている暇もない、充実した穏やかな年末を迎えています。精神的、経済的に独立してから2年が過ぎ、社会人一年生が誰でも体験するような失敗やご迷惑も一通りしでかして、ようやくペースがつかめてきたのかもしれませ…

図案構成

一週間、半紙八枚をつなげた細長い画面と格闘、ようやくラフスケッチができました。ギブアップしなくて良かった。悩むより手を動かせ式で頑張ったけど、描けば描くほどわからなくなり、木炭一本使い切ってしまいました。お題は竹と筍。墨絵は竹に始まって竹…

エル・グレコ展

大阪中ノ島の国立国際美術館で12月24日まで開催の『エル・グレコ展』。宗教画は暗くて退屈であまり好きではないのですが、スペインだけではなくアメリカやフランス、イタリアなど世界中から傑作ばかり50点以上終結すると聞き、思い切って出かけました。 圧巻…

陶器市

山科の清水焼団地で、明日まで開催されている陶器市に初めて行ってきました。伝統的な清水焼だけではなく、若い作家さんの作品や、近畿各地からも、色々な焼き物が出ていました。来年の個展に出す上絵付け用の「無地でシンプルで暖かい手仕事の器」を探しに…

スカーフの次は帯。キモノが大好きな私ですが、まだまだ知らないことがいっぱいあります。立て続けに個性的なサイズや柄いきのモダンな帯の問い合わせがあったので、いままでは業者さんに任せっぱなしだった帯の仕立て方と鯨尺寸法に始まり、つかえる生地の…

ふるあめりかに袖はぬらさじ

南座へ有吉佐和子作、坂東玉三郎主演のお芝居を観にいきました。南座へ出かけるのは二年ぶりでしょうか。まだ初日から三日目のせいか、せりふをかんだり、暗転に手間取ったりバタバタしたところもありましたが、見ごたえのある舞台でした。20代の頃、切符を…

『中国近代絵画と日本』

切符を頂いたので、京都国立博物館で開催中の展覧会『中国近代絵画と日本』に行ってきました。私の描き絵の技法原点は、中国の古い墨絵、いわゆる国画という分野なので、絵の師匠に会いに行くようなワクワク感と身の引き締まる想いがありました。生で観るの…

「夢二とともに」

京都近代美術館で開催された竹久夢二展。親交の深かった版画家川西英のコレクションをメインに、膨大な点数の幅広い作品で、大変充実した展覧会でした。こどもの頃、時々父に連れられて行った、おそらく木屋町か寺町辺りの珈琲の美味しい洋食やさんの薄暗い…

「京の小袖」と試作

文化博物館で開催中の展覧会「京の小袖」・・・会場で5時間近く感心しきり。桃山から江戸時代にわたる豪華絢爛、ダイナミックなデザイン、緻密な技術。キモノにこれだけのお金をかけられた日本女性の美意識の高さ、自己実現への夢と情熱はどこからくるのでし…

窯開き

思い切って購入した上絵付けの窯。1日大安吉日に試運転、作品を初めて焼きました。焼成から冷めて取り出すまで、二日くらいかかります。昨夜はボージョレーで前祝、今朝、開けてみたら、少し色ムラがあり納得のいかない結果。小さい窯に対して詰め込みすぎ…

上絵付け電気窯

長年欲しかった家庭用の陶芸窯ついに注文しました!クーラー回線用の100V単独コンセントで使用可能、電子レンジ感覚でマイコンスイッチひとつで内部の電気コイルが900度まで上がります。断熱材で囲まれてるとはいえ、外部は5〜60度まで上昇するので、設置場…

神様のデザイン

この二週間、ほぼ缶詰状態で個展のメイン作品と床几にかけるクロスの制作を進めています。無から有を生み出すデザインやアイディアは、ものすごく時間がかかります。頭の中のひらめきやイメージが形になるにはかなりの距離と壁があるのです。あるときふっと…

『帰ってきた江戸絵画』

文化博物館で開催されていたギッター・コレクション。 やっぱり江戸絵画はいい!閉館ギリギリまで三時間くらい眺めておりました。特に酒井抱一の秋草は、どの絵も技術の上品さと風の音が聞こえるところが巧いなあと思います。それから若冲の描く動物、特に象…

掲載画像の著作権は全て(C)玉城和美にあります。 「玉城和美の描き絵空間」は特許庁認可済(商標登録第5483574号)