玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

建仁寺

昨年夏に訪問した「えくぼハウス」チャリティのご縁で、宮城県女川町からお客様がありました。限られた時間の中どこをご案内しようか迷いましたが、「日光でみた龍の絵が忘れられないので、京都でも是非」というリクエストを大切に、錦市場スタートで寺町、新京極、四条通りを歩き、木屋町南座を超えて花見小路から建仁寺へご案内しました。
お恥ずかしい話というか「京都人あるある」近くに住んでいるといつでも行けると思うてしもて、お高い拝観料を払うてまで、わざわざ混んだ観光地には出向かへんもんなんどす。建仁寺さんも塔頭で開かれるお花やお茶の会、水墨画の展覧会などへ伺うだけで法堂の天井画を拝見するのは初めてでした。
今更ですが「さすが日本最古の禅寺、ええなあ」と思いました。風神雷神図など古い襖絵が全て超高精度のレプリカをはめて公開されているので、建具を開け放して明るく日光を入る畳を上がらせてもらって間近で観る事ができます。枯山水や色々な趣向のお庭が何箇所もあるので、板の間にのんびりと座ってぼおっと眺めるもよし、写経をしたりお寺空間を満喫できます。
禅は己と宇宙との繋がりを感じながら呼吸するもんやと勝手に解釈させてもろてますが、桜も終わってGWまでの静かなひと時、木々の新芽も美しいので無限を感じにお出かけになられてはいかがでしょうか?
龍ご対面のあとは、東山安井から石塀小路、五重塔をみて庚申塚へ。京都のお寺や門前界隈のお店はどこも4時半には閉まってしまうので八坂さんへ戻りました。ラストは鴨川の土手で早くも設営中の床や残り桜と柳、比叡山を見て頂くというほとんど歩きっぱなし5時間コースでした。

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