玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

アイビーのハンカチーフ

Kさんはとても優しいお母さんのような方です。ご主人が設計された美しい素敵なお宅にお住まいで、骨董や好きなモノで自由にインテリアをうまくまとめられています。そんなKさんから三度目のオーダー、お手洗いの無機質なサッシの窓枠を隠せるような作品の依頼がありました。
現在は、スワトーのような透け感のある小ぶりのチーフを押しピンで留めてらっしゃいます。アイビーが好きで、何度か鉢植えを飾ったものの日光不足で枯れてしまうので描いて欲しいとのことでした。私は娘のような気分で、少しでもKさんの気持ちが和やかに明るくなられるように一生懸命考え、スケッチして、50センチ画の綿ブロードに描くのですが、どうもうまくいきません。実も花もないグリーンは本当に難しい。ごまかしが利かないのです。
急に秋の気配とともに台風が次々とやってきて、自律神経の弱い私はうつむくとこめかみのあたりがズンと痛むような重さとめまい、胃の重苦しさでどうもしゃきっとしません。こんなときは眠るに限るのですが、今回はそれも効果なし。身体が冷えているのかと、愛用の冬のスリッパ、シーツ、そしてカーペットも早々と出したり、昼間からお風呂につかったり、友達とおしゃべりしてアトリエ女子会計画を立てたり、なんとかやり過ごしつつ、アイビーとにらめっこしています。

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