玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

春の気配

お彼岸だというのに寒さは少しも変わらず、毎朝起きたらすぐに使い捨てカイロを胃裏に貼って屋内でもヒートテック、暖パンとフリース姿の私ですが、水がぬるくなってきたように感じます。窓から見える桜たちも枝が密になって白っぽくなってきましたが、本当にあと半月もしたら開花するのかしら?一ヵ月後にはもう散ってしまって若葉の季節になっているなんて?と信じられない気がします。
「花咲爺さん」の「枯れ木に花を咲かせましょう」の灰は、この時期特有の嵐のような強風で舞い上がる土ぼこりや花粉だったのかもしれませんね。
毎年、必ず裏切らずに春は来ます。一気に開花してあっという間に去っていく桜に心奪われ、幾度となく描いてきました。お祭り騒ぎの中で私の冬季プチ欝も消えていくので大好きな生き物ですが、来年の春個展の主題は冬の梅を描いてみたいと思ってスケッチに出ています。
季節の変わり目はなんとなくすっきりしない女性が多いですが、田畑や山々、街路樹や土手の雑草でさえ変化して美しく色づいていきます。重いコートを着てでも外へ目を向けお日様を浴びて、砂利を足の裏に感じながら春探しに歩いてみることが元気になる秘訣かもしれません。

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