玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

③世界自然遺産 森歩き

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オキナワウラジロガシ板根
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山の麓にある世界自然遺産の森へ向かう
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地元ボランティアさんの軽トラで林道へ(普段は立ち入り禁止)
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神聖な匂いがする林道にて
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森で一番惹かれた命
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島固有種アマミノクロウサギの巣穴
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島の植物はビッグサイズが多い
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ガリマタイジュン(東又泉)入口で見つけたアマミノクロウサギの糞
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森歩きの後、小夜子さん友人たえ子さん、みえ子さん姉妹と茶処あがりまたにて
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奄美新聞2020/02/10掲載写真中央のピンクのキャップは私(青い帽子はたえ子さん)
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南海日日新聞2020/2/11掲載写真中央に小夜子さんと私
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勉強会参加記念のトイレットペーパー「もったいなくてつかえません」
徳之島へ出発前に小夜子さんが予約してくれた「環境省主催 世界遺産の勉強会&森歩き」では、徳之島には奄美の固有植物や小動物が多い等レクチャーの後、軽トラ荷台に分乗して立ち入り禁止区域へ向かった。昔は歩いて山越えするための通勤路だったという林道を奥深く歩いて進んでいくと、両脇に群生しているオキナワウラジロガシの板根(バンコン)や、様々なシダ、大きな野イチゴの花などが、次々と出迎えてくれる。
目が釘付けになった色鮮やかなマムシの首のような物体がシダの新芽で、あっという間に成長して大きな葉になっていくのだと気づいたとき、愛おしい命を感じて「この子を描きたい!」と、頭の中にくるくると構図が渦巻いてくる。限られた時間の中での集団学習会ではスケッチする時間はないので、無我夢中でシャッターを押し続ける。
最後にガイドさんの素晴らしい提案で、数分間じっと無言で遺産を体感させてもらえることになった。長い年月が止まったままのような薄暗い自然林の中で、風で揺れる木々と鳥の音。そこへ神様の贈り物?タイムリーにキツネの嫁入りがやってきた!青くて若い香りが顔に落ちてくる。小さな雨粒が消えると、木漏れ日が光る神聖な森林浴を五感で体感。またひとつ、描き切れない美を見つけてしまった。
興味深かったのは、森の中で教えてもらったアマミノクロウサギの子育て巣穴。ナイトツアーでも一瞬しか見られないそうだ。学習会のあと「1000円でよいの?」と驚きのボリューム、美味な沖縄ランチを楽しんだ後で、唯一の湧き水であるアガリマタ入口でみつけた糞にも、参加賞で戴いたトイレットペーパーのイラストにも、ネズミのようなクロウサギに愛着がこみあげてくる一日であった。

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