玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

サンディエゴ

衝立を納品した京寿司「おおきに」さんへ打ち合わせ兼ランチに伺いました。評判は、絵の好きな子どもさんがじっくりと眺めてくださったり、モノづくりをされる女性作家先生方のお目に留まるようで、有り難いことだと思いました。店内にしっかりと馴染んでお客様をお迎えしておりました。
「おおきに」さんでは、サンディエゴという名前の、アロエベラとアボガドを使った創作握りがあります。その看板メニューがゆえ、京野菜の万願寺唐辛子と加茂茄子の中央にアロエベラを描かせて頂きました。次なるオーダーは、器。それも、サンディエゴをのせてお出しするためだけの贅沢なお小皿です。またまたやりがいのある御題を頂きました。私の中では、しっかりと絵のデザインとイメージがあるのですが、問題は生地となる器探しに時間がかかりそうです。早速、帰りしなに「やきものの里清水団地」でリサーチ。小ロットでも作って頂ける尚泉陶器さんで、美しい仁清色のはんなりとした無地の陶器や、窯入れ作業を色々と見せていただきました。白磁器と違って、軽くて生成りでとても気に入ったのですが、欠け易いので営業に適しているかどうかは微妙です。また、お寿司と描き絵のコラボレーションなので、フォーマットはできるだけシンプルなほうがよいのですが、なかなか大きさ的にぴったりとくるものがありませんでした。私は、一点一点手ひねりで作っておられる暖かさが気に入って、無理を言ってご主人の清水さんがお暇なときでよいので、いくつかサンプルを作ってほしいとお願いして帰りました。
作業場から、抹茶茶碗、一服茶碗、急須、マグカップを数点譲って頂き、また久しぶりに信楽焼の工房へお邪魔して絵付けさせてもらおう、もっともっとお客様の夢を叶えるお仕事ができたらいいなと思いながらアトリエに帰宅しました。2004年に大学に行ってから、色々と撒いた種が順番に芽吹いて大きく広がってきている実感があり、新しい意欲につながっていきます。

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