玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

第8回個展ご報告、ありがとうございます!

造形大で愛用していた赤いつなぎ姿でディスプレイ格闘中、造形大の大野木先生がサプライズ登場!
「10年間ずっと継続してるのは凄い、飾り付け途中でも既にTAMAKIワールドできてるもんな。
図面まで作って、御前偉いわ!」って褒めていただきました。嬉しい!

「第8回玉城和美の描き絵空間展」北山通りの画廊「ギャラリー翔」にて無事にオープン!
卒業制作担当の田村先生が時間を作ってきてくださいました。「余白の美はどこへいった?」
「一年間一緒に暮らした蓮の輪廻転生を、服やスカーフ、器に描きまくってしまいました!」
ブルーを貴重にした華やかなウインドウの向こうから「すごい綺麗な色!」って大きな声が聞こえ、子ども達が口をあんぐりあけている風景は可愛らしかったです。

京・寿司おおきに村田大将と女将さんが、オーダーされた50枚絵変わりコースターを観に来られました。
10センチ大のコースター50枚全て新作絵変わりは、デザインも含めると100号メイン作品二枚組みよりも時間がかかった、昨年一番の力作かもしれません。
いつかご縁があったら奉納させて頂きたいと願う私の夢「神社仏閣の格天井」風に額装した展示を気にいってくださって、コースターはしばらく使わずに、額装のままお店に飾って、御披露目してくださるそうです。
「用の美」の難しさ・・描き絵のもどかしさ「つかいたいけどもったいない。かといって、しまいこんでいても・・」
鑑賞だけでは本来の目的が達成されないモノなので、お店で役割を果たして、それで朽ちていくなら本望。そのはかなさも、描き絵という日本の古文化の美しさでもあります。

メイン作品100号二枚組「春分清明」「穀雨立夏
京の山里や畑で、24節気の春分から立夏までかけて、あちこちで空間採集したモチーフを、絵巻物のように右から左へ時の流れにのせて構成、丁寧に描きました。
右端の蕗の薹から春が始まりました。子どものころ、ちぎって遊んだやつでの新芽はお化けのようです。
桜から飛び出た藤の新芽は、あっというまに蕾をつけて満開に。やがて、さやえんどうのような藤の実ができます。
木蓮が咲く頃は、まだ横向いていた渡り鳥のアトリたちも、春爛漫の桜の中では愛をささやき、恋が始まります・・やがて、葉桜にはさくらんぼ、葉脈をブランコのようにつたい降りて、一心不乱に青虫がお食事中。。
この世は全て輪廻転生。命の連鎖の美しさを感じます。
会場で、このようなストーリーをお話しすると「聞くと絵の観方が変わった・・これが玉城ワールドですね」と偶然居合わせた方々とご一緒に、共感を楽しんで頂くことが出来ました。空間演出展ならではの醍醐味です。

恒例の「女川アートサポート活動」のチャリティコーナーでは、開運モチーフを描いたミニ額やポストカード、エコバック、髪飾りなどを販売しました。
ご縁のある被災女性の場、えくぼハウスは、もうすぐその役目を終わろうとしているそうです。
「いつまでも被災地ではないので、今後は支援金よりも、例えば夢をいただけるようなもの、古くても綺麗なら喜んでつかわせてもらうので、キモノを譲ってもらえたら・・」とおっしゃるお世話役の気持ちを受け止め、今回集まった10,500円は、リサイクルキモノの送料などに充てさせて頂きます。
長らく、毎回個展会場で、チャリティコーナーにご支援協力してくださった皆様には、えくぼハウス共々心から御礼申し上げます。

ご来場頂いた140名の皆様、葉書を配って宣伝してくださった商業施設の方々、ファンの皆様、搬入や飾り付けを手伝ってくださった方々、本当に色々な形での温かい応援をありがとうございました。
おかげさまで、私一人では開催できなかったような素晴らしい盛会となり、感謝の気持ちで一杯です。
会場での一期一会のエピソードと、嫁入りしていった我が子同然の作品達を思い出しながら、もっと自由奔放に私らしく、スケッチに時間を割いて、旬の美しさを切り取ったような野趣溢れる玉城の原点の絵を描きたい・・・もう一度、殻を脱ぎ捨てて歌舞いてみます!

掲載画像の著作権は全て(C)玉城和美にあります。 「玉城和美の描き絵空間」は特許庁認可済(商標登録第5483574号)