玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

⑨3日目ついに快晴☀念願の富士山様ファーストコンタクト!


 美味しい朝食を戴いて表に出ると雲一つない青空で清々しい空気。一番船には早いが期待を込めて元箱根港へと向かう。神社通り(多分、旧東街道)を気持ちよく下って行くと鶯の声…生まれ育った京都下鴨でたまに聴こえてくるホーホケキョに「あ、鶯だ!春だねえ」なんて家族で感動してた常識が覆った。数羽の鶯さん達がまるで雀のように何羽も鳴いている。思わず立ち止まって右手の木々を見上げると、人に警戒心がないのか恋のさえずりが延々と続く。「自然一杯でなんて美しい所なんだろう!そうか、箱根神社さんに守られてるもんね~」と、ローヘンリゾート箱根さんをチョイスしたことを自画自賛。毎日こんなに楽しい時間を過ごせている私を褒め称えテンションアップ。足が軽い。

 前方からお若い女性がジョギングで上がって来られたので「おはようございます!」とご挨拶。爽やかな笑顔で「ありがとうございます、頑張ります!」颯爽と駆け抜けて行かれた。「そっか、トレーニング中の選手さんだ~」と独り言。これでも私、洛北高校時代は陸上部で「宝ヶ池クロスカントリー」に出場したなあなんて思い出しながら勢いよく下っていくと、ぱっと視界が開けて芦ノ湖畔へ出た。

 「美しい~!これはきっと富士山様のお姿が拝めるぞ…」と大勢の釣り人さんたちを横目に足早に進むと、なんといきなり!!!!!
「ああ、富士山(>_<)」思わず感嘆の声と笑みが溢れる。
 しばし無言で眺めて静かに目に焼き付けてからおもむろにスケッチブックと筆ペンを取り出すが、「富士のお山と桜に対峙する時は命取られる覚悟で」と言われる訳がすぐにわかった。お姿が大きすぎて己の立つ位置が少し変わっただけで角度も変わって稜線が狂う。何よりも日本人の脳裏に刷り込まれた理想形があるので正確に描いたところで嘘っぽく見えるのかもしれない。滅茶苦茶難しい。何人もの名だたる登山家や絵描きが虜になって一生挑み続けても納得できないと追い込まれる訳がわかった。凡人の私はそっとペンを置いて、ブラジルからお越しだと言うご夫妻に不老不死の神様が住んでおられると「かぐや姫」で読んだ日の本一のお山とのツーショットをお願いした。

 そうこうしているうちにムクムクと雲が沸き上がって…

 あっという間にお隠れに?!それでも僅か4日間の滞在で「女描き絵師の箱根独り旅」二つ目の願いも昨日の岡田美術館「若冲と一村」に続いて叶ったことに感謝しつつ「今日のロープウエイはきっとエエ眺めだぞ~」と気をよくして海賊船乗り場へ向かう。

 箱根フリーパスで乗船できるのだが日本の伝統工芸を生かした内装拝見等々の思惑があって追加チケットを購入、優雅にファーストクラスに乗船することに。


 入口から既に美しい内装に期待が膨らみます。

 ファーストクラス先頭シートの醍醐味のひとつ。出航直後の方向転換からの船首旋回であとにする港が見られるのですが、私はこれが大好き♡ナイスショットが撮れました!

 女王シートで自撮りに苦労している私を見かねて、ロンドンからお越しの素敵なロマンスグレー様がお声掛けくださり「最上階の甲板までご一緒に…」とまさかのエスコート(>_<)♡♡♡船上から大きく見えるはずの富士山はお隠れでしたが、同じくらい嬉しい時間でした。ジェントルマンさんが何枚も撮影してくださったのでこれでも厳選アップ。女王陛下気分でご満悦の私と、昔から一度はやってみたかったタイタニック(>_<)
 画面閉じずに今しばらくお付き合いくださいませ。



 次回⑩「強羅公園でベル薔薇と遭遇」では、初日に飛び乗った桃源台港から逆ルートでロープウエイに乗って三つ目のミッション「ギターに描いて欲しいとオーダーされた真紅の薔薇姫を探す」ため強羅公園を目指します。「早朝は快晴で見える富士山も10時回ると雲が下りてきて霧が上がってくるので上ではなかなか拝めないんですよ…」と申し訳なさそうに船員さんがおっしゃっていましたが、そこはご縁力強しの持ってる私。このあとも、実は翌最終日も思わぬ所から思わぬお姿で再会します。スケッチもお披露目?お楽しみに(^^)「女描き絵師の一人旅」まだまだ続きます(^_-)-☆FBとラインシェアのお友達、プラスメッセージで配信の顧客様、温かい応援コメントをありがとうございます!感謝です。

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