玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

ロングバケーション 宮島

旅の始まりは宮島。広島駅から広電で1時間。宮島口港にて、モダン焼きのような広島のお好み焼きを頂き、船に乗る。JRの券売機で購入した切符で乗船できることが新鮮に感じた。10分もデッキに立って潮風を浴びていると朱色の鳥居が海に浮かんでいる。神の島へ上陸すると予期せぬ桜満開に感動。例年より1週間も早いそうだ。
そして、野生のりりしい鹿たちのお出迎え。人と街と、つかず離れずうまく共存している姿は、鹿せんべいで獲付けされた奈良の鹿とはちょっと違う。それぞれ個性的な性格をしていて面白い。参道付近で寝そべって愛嬌を振りまき、カメラ目線で得意顔なアイドルもいれば、遠くから私達を眺め、近寄るとさっと逃げる子。ひたすら海岸を走り回って兄弟と戯れる子。みんな自由に自立して、大地でたくましく生き生きとしている。
なにより驚いたのは、地元の方々の潮干狩り。春の大潮は、昼過ぎから3時くらいまでかなり水が引く。海底から出現する見事な大鳥居には目もくれず、ひたすら小さな小さなアサリをスコップで掘り続ける。明日のお味噌汁はさぞかしおいしかろう。水の美しい宮島ならではの光景だ。

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