玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

⑦豪雨の中お目当ての岡田美術館へ!一村様ファーストコンタクト


 岡田美術館 表玄関 開館5分前に一番乗り!


 中玄関 あいにくの豪雨で庭園はクローズ


 お目当ての開館10周年記念展「若冲と一村」

 一村さんの二点をのぞいて、これだけの作品所蔵数があることに流石だと驚く。拝見する前は、江戸と昭和で生きた時代も周囲から受けたサポートレベルも最期の迎え方も全く違う二人の絵描きをどう対比させるのか?興味津々だったが、「二人は写生を第一とし生涯独身で描くことだけを生き甲斐とした。豊かで美しい色彩や画面にいきわたる緊張感など作風においても似通う…」と言われると、確かにその通りと納得。ただひとつ残念だったのは、物凄く広い展示会場を埋めるためには7点づつではあまりにも寂しい印象になるからだとは思うが、独自の想像で作成された交友相関図から選ばれた他作家の所蔵作品の方が多く展示されていたのには、正直がっかりした。若冲さんと一村さんの作品だけを楽しみにはるばる遠方から伺った人間としては、たとえ14点のみでも構わないので、せめて他者作品をお二人の間に挟んだり隣並列展示することなく、ダイレクトに「二人展」として独立展示してくださった方が、もっとじっくり繰り返し鑑賞できたので有難かったなあと思う。全く違う作者の作品を観ながら「ここは凄く沢山の若冲があって凄いね」などと流し見されてる方もあって残念に思った。
 余談ではあるが私は岡田美術館のキュレーターさんを存じ上げないので、どなたがキャプション制作されているかは不明だが、作品サイズと画材の記載がないことには疑問を感じた。また、子ども向けキャプションに「まるで何々みたいですね」とか、「きっと若冲さんはこう感じたのだと思います」「ここに注目」など、こう感じてほしいというような意図が目立つので幼児教育者の観点で見たとき、独自の自由な感性や絵心を育てることが目的の「絵画制作」領域的にはいかがなものだろう?と。
 プロアマに関係なく、絵は良いか悪いか上手いか下手かではない。観る人が「美しいと感じるか感じないか?」究極は「好きか嫌いか」だから、特に成長期の多感な児童向けキャプションにはもう少し配慮があっても良いかなと思いました。
 私的には空いている館内を選びながら何度も行き来して全館じっくりと拝見でき、お二人の作品からパワーと感動と活力を戴き大満足。また、ガラス面ぎりぎりまで近づいて観られること、照明が明るいこと、器は上下左右、裏も表も観られるように工夫されていて良かった。掛け軸などは背面壁を傾斜展示されていて(これについては好き嫌いあるかと思うが)私はとても楽しめた。岡田美術館さん、ありがとうございました!


 東洋陶磁器コレクションも噂通り素晴らしかったので、行列だった併設お食事処でのランチタイムを削って一階貴重品ロッカーに入れて置いたウイダーインゼリーとチョコで栄養補給。5階の給水スポットにも何度か通いながら6時間強、3時半まで全館堪能。お陰様で気持ちよく本日の日帰り温泉に向かいお初の外食晩御飯にありつきました。(詳細は⑧にて)

 入口であんなに厳重にスマホと飲食物チェックされたのに、紙と鉛筆はOKだったので得意のイラスト覚書。模写や落書きを嫌って筆記具NGの美術館も多いので助かりました。子どもの頃から記憶力悪くて困りものですが手書きメモを見ると感動や色形が蘇るのです!
 そんな最中に、京都からの高速深夜バス「金太郎号の代車」で私の後ろで休まれてた女性(小田原駅であみさんとのツーショットを撮影してくれた)アヤコさんとばったり!二人とも予期せぬ遭遇にびっくり。私のピアスと衣装が印象的で「もしかして?」と気づいてくださったとのこと…「つくづく『365日描き絵衣装を着て暮らす』パフォーマンスを18年も継続してきて良かった~!ホントこれコミュニケーションツールなんだよね~(>_<)」と緊張はりつめてたせいかウルウルしてしまいました。
 「京都の方ですよね?まさかバスが一緒だっただけでツーショットされるとは夢にも思わず、てっきりお連れさんだと思ってましたよ…」とガールズトーク。「二者選択で迷った時の素晴らしい解決法を教わって感激してうちに遊びに来て下さることになってるんです、貴女もいらっしゃる?」と小声でしばし会話(>_<)お話が弾んだ結果、3人とも東西線繋がりだと判明したので、「帰宅後に落ち着いたら是非アトリエでお茶会を!」と別れました。
 ⑧ローヘンリゾートスタッフ一押し「天山湯治郷」へつづく(^_^)

⑥RoheN Resort & Lounge HAKONEの全貌

ローヘンリゾート&ラウンジ箱根のキッチン&スタッフカウンター

 ガラスのはまった重い引き木戸を開けると、「おかえりなさい!今日はどうでした?」と、カウンターから素敵なスタッフさん達が迎えてくれる。一瞬で疲れが吹っ飛び笑顔に。一人暮らしが長いせいか?こんな些細な触れ合いが嬉しくて「今日はね…」とつい話し込み、翌日のプランについてアドバイスをもらう。実母をとやかく言う年でもないが、もしここでこんな体験を10代で味わっていたら、私はもっといいお母さんになれていたかもしれないと残念に思う。
 夕食は皆それぞれ勝手気ままにテーブルやバーカウンター、暖炉周りでオーダーやお弁当持ち込みなど様々なスタイル。食後はアルコールやフリードリンクを楽しむ。芦ノ湖が見えるツインルームの日本人ペア以外は睡魔に襲われる直前までラウンジ空間を満喫。世界中を暮らすように旅しているフランシスコや私が泊まっていたWサイズカプセルルームや、釣り好きなニューヨーカーのアンドリューが逗留していたデスク付セミWロフトルームは睡眠に特化した空間だからこそ、居心地の良い暖炉周りでインターナショナルな会話が弾むのだと気づく。私には覚えにくかったネーミングの意図が急に腑に落ちて、次回お邪魔する際には是非オーナーさん(元は温泉旅館を経営されていて、自らのデザイン施工で改装された?との噂あり)とお喋りしたいものだと思った。
 皆がラウンジをあとにしてそれぞれ眠りに部屋へ戻るときには、自国の言葉で「おやすみなさい」を言い合ってハグするのも楽しい日課となった。

上品なイギリス英語が飛び交う暖炉周りはまるで海外みたい。毎晩顔ぶれが変わるのもいい。


 夕暮れから22:00頃までラウンジ中央の暖炉に薪がくべられ火が入る。焚火を囲むと和めるのは大昔から万国共通のDNAだが、そこに着眼した素朴でインパクトありの空間演出に感動。ラウンジから出ると、荷ほどきできる広いロッカールームがあり洗面所とシャワールームを経て階段で各部屋に繋がる動線も素晴らしい。

 ロッカールームに冷蔵庫が、ラウンジにあるフリードリンクコーナーには自炊用の電子レンジ、オーブントースター、ポット、柔らかくて美味しい水と分別ゴミ箱が常備されている。使い捨て容器の晩御飯は空しくて嫌いだが、カトラリーも全てカウンターで気持ちよく貸してくださるので、まるでコンシェルスタッフ付きの別荘に暮らすように滞在、私にはすこぶる快適だった。今回は魚や果物の缶詰、サトウのごはんに合うレンチン可能なレトルトカレー等+白ワインを1本( ´∀` )二食分の食料とマイ箸をスーツケースで持ち込んでいたが、観光地にはコンビニしかないので生鮮食品は諦めて野菜ジュースを。九州では毎年二週間も賄い湯治してたので旅先での自炊は全く気にならない。むしろ三食外食が4日も続くと具合悪くなるので、そういう意味でもここは大正解。

オプションで付けた朝食は海外から来られたお客様を意識して?とってもボリューミー。最終日には余った白ワインが重宝しました!(^^)!


 階段を上がると部屋の前の廊下はガラス張りで山肌がそのままデザインに。苔が美しくて迫力あるなあと撮影してたら、揺れは全く感じないのにけたたましくスマホ警報が鳴り響いてびっくり!①で登場したツーショットのあみさんが泊まった湯河原はかなり揺れてびっくりしたとラインが来たが、大きな被害がなくて良かった。

 じゃーん!!これが興味津々だったカプセルタイプのお部屋!私は入りやすい下の段にしてもらってロッカールームで上着と靴を預けてスリッパに履き替えてから二階へ上がってきましたが、皆さんは靴の他にゴムぞーり等も床に置いてはりました。

 木と漆喰壁で手作り感満載の室内には、Wサイズマット、羽布団、枕2個、クッション1個が入っています。清潔な超大判シーツ2枚と枕カバー2枚で寝やすいようにセルフメーキング。内外から施錠可能でチェックアウトまで清掃は入らないので、ロッカーに預けたスーツケースから必要な衣類や洗面道具やお薬など身支度に必要なものをトートバックに移し替え足元に置くことで快適に過ごせました。天井高さは150センチ、中腰で動けます。天井は押し入れの中みたいで、ベッドマットの右脇は壁から20センチほどのちょっとしたサイドバーみたいな段が作られていて、これが便利!開閉できる空調換気扇と電源があります。私はスマホとガイドブック、夜中に飲む水のペットボトルと白湯を入れたミニ保温水筒を置いてました。段の上、天井脇には1本レールがあって可動式の照明器具がついています。軽いタオルやブラウスくらいなら手持ちハンガーで掛けられました。
 こんな感じのお部屋なので、日替わりで毎日お楽しみの日帰り温泉に入ってからラウンジへ帰宅、11時ごろ入室就寝、6時起床で寝巻代わりの作務衣のままシャワーブースへ直行朝シャン、そのまま更衣室で着替えて洗面所で化粧、朝散歩して7時半に朝食、8時過ぎには出かけるという流れが私の黄金ルートですが、そのおかげで帰宅後もこうして寝込まず元気なのかも。ちなみに余分体重2キロダウン、筋肉量が少し上がってごきげん♡
 次回⑦はいよいよ本命の岡田美術館、ついに①であみさんとのツーショット撮影してくださったアヤ子さんとの再会、大雨の中、スタッフの小川君お勧めの天山湯治郷へ行ったものの、居心地よすぎて最終バス!乗り継ぎ大丈夫?帰れるか私?です。お楽しみに~(初日だけで⑥まで来てしまうとは…)

⑤箱根神社参拝



今回のお宿 RoheN Resort & Lounge HAKONEにスーツケースを預けると「うちの前は神社通りといって10分も降りていくと、大鳥居に出られんのでくぐってそのまま山道を上がってもらえば迷わず行けますよ。お参りしてから、むさしさんへご入浴に行かれると連絡しておきますね。」と予約後に何度も電話対応してくださった温かい声のマダムとお会いできてほっとした。

マダムの道案内通り、最後の石段を登りきると苔むした燈籠がお出迎え。深まる期待感。
 
美しい御神輿は、月次祭で使われるのだろうか?神殿前で「箱根神社のお参りの仕方」という説明書を読むと「二礼するのは世間と己の健康を神様に感謝する意味があり二拍手して初めて自分のお願い事を…」とあったので「成程」と思いつつ「旅の安全とお天気回復をお願いします。健康で長生きして今抱えているオーダーや個展準備で忙しくなるけれど、楽しく笑ってエエ絵が描けますように」と思い切り欲張って沢山お願いしてしてから湖岸の鳥居へ降りてみる。

案の定、SNS映えするスポットは海外からのお客様で大行列!
素通りしてぬかるんだ湖岸の土道を大鳥居の方へ向かうと美しい太鼓橋? 

山側を見下ろすと、あまり注目されていない地面のレールを発見(>_<)

船庫という文字が気になって橋を降りて近づいてみる。

おお、こういうことか?!なんと絶景!!!

怖すぎるお顔のお上人様ですが、大変感慨深いお話でした。境内で拝見した御神輿は、きっとこの中に安置されている和船に載せられてレールから湖に入水するのだわ!と納得して今回お初の温泉「むさし」さんへ。芦ノ湖が眺められる露天風呂は、かけ流しのとても柔らかいエエお湯でした。

次回⑥で、ようやくお宿とカプセルタイプの寝室全貌をお伝えします。画像をある程度大きいままアップしたいのですが、データが重くなり過ぎないよう開けやすくするためには1ページに5~6枚の画像が限界なのでお許しくださいませ(^_-)-☆
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