玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

兵庫県立美術館とフレンチ 

「生誕180年記念 富岡鉄斎展」を観てきました。2008年、大学時代に歴史遺産コースに通学されていた建築設計家Kさんのラブコールで興味を持ち、清荒神清澄寺の鉄斎美術館で感激したのがご縁で、富岡鉄斎賞を設けている宝塚市展工芸部門に応募した思い出があります。
エネルギーの塊のような絵に魅かれる洋画家が多いと知って納得しました。日本最後の文人画家の暮らしはまるで仙人のようでした。膨大な中国の書や資料から学んで得た知識と、興味を持ったらどんなに遠くても旅してスケッチ。それらに裏づけされた讃文と画材は、80歳になっても筆の勢いが止まるどころか頂点を極めた鉄斎。つかっている色はシンプルで青、緑、赤、黄と少ないのに墨色が自由自在に変化する。野趣溢れる画風。私もそうありたいと思います。
もうひとつのお楽しみは、兵庫県立美術館から歩いて灘駅に戻る途中にある五感で楽しめる「オーベックファン神戸」でのランチです。(BBプラザ4階 水曜休 078-881-1530)
着かず離れずの気配り上手なおもてなしで、お客様との会話も弾み豊かな時間をゆっくりと過ごすことができるフレンチレストラン。季節の素材を生かすシェフの多彩なアイディアを盛り立てる器、ソムリエとフラワーデザイナー、スタッフのチームワークが見事で、メニューもお味もサービスも設えも美しいお店で大好きです。これぞ空間演出の醍醐味。
つくづく農業も含めた食文化は、絵画と似ているなあと思います。

掲載画像の著作権は全て(C)玉城和美にあります。 「玉城和美の描き絵空間」は特許庁認可済(商標登録第5483574号)