玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

琳派400年と私 その3

美意識に長け高い芸術的教養を持ち、自らも能楽を舞い書や絵画をたしなんだ京町衆のひとり、芸術家本阿弥光悦が、洛北鷹峯に今風で言えば芸術村を興して400年。光悦に独特の才能を見出されて交流を深めながら、ともに情熱的なモノづくりをした絵師の俵屋宗達。彼の絵屋もそこにあったのだと思われます。
このあたりの歴史は、宗達の詳しい経歴なども含めて、はっきりと記した文献を私は知りませんが、400年も前に空間演出デザインがあったことにワクワク、謎めいたところに歴史の浪漫を感じます。個展が終わったら古本屋さんや図書館巡りをして楽しみながら勉強したいと思っています。
琳派のりんは、それから100年後に、光悦の血をひく尾形光琳が、宗達の残したダイナミックな構図に揺り動かされ尊敬の念を持って、風神雷神図など原作を超えるようなパロディ作を生み出した尾形光琳の名前からとられています。
光琳は画家で襖や屏風など素晴らしい紙作品も残していますが、美術工芸、画家と職人というジャンルや垣根意識を持たずに、その絵筆を施主の求めるままに、衣裳や蒔絵、陶器などつかわれるモノに、親しみやすい身近な花鳥風月をモチーフとしてたくさん描きました。

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