玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

甲状腺って

このカテゴリーでは何度も書いていますが、甲状腺は元気の源である甲状腺ホルモンをつくる内分器官です。のど仏の奥に、蝶が羽を広げたようなカタチで広がる小さな臓器で男女どちらにもあります。甲状腺ホルモン量が出にくくなる病気を甲状腺機能低下症といい、なかでも私のように生まれつきのものを橋本病といいます。逆に出過ぎて亢進するものをバセドウ病、どちらも免疫不全の病気ですが、正しい薬物治療と養生で普通に生活することができます。甲状腺には副甲状腺という体内でのカルシウム合成に関わるビタミンDを作る臓器もくっついていて、どちらもマイナーですが、とても大切な生命維持装置で、県によっては難病指定されています。生活苦などで通院できなくて薬剤が飲めないと死亡することもあるからです。
患者数はとても多く、発病しないまでも先天的に因子を持っている人は糖尿病患者数とほぼ同じといわれていますが、単独で活発に情報交換したり交流活動している患者の会も、支援するNPOも私は知りません。不思議で仕方ありませんが、背景には遺伝性が強く、妊娠しにくく流産しやすいとか、目が飛び出る精神病であると誤解されてきた歴史背景が関係するのかもしれません。また、各大学病院に甲状腺疾患を診られる耳鼻科医は一人でよいと決まっていて、手術できる専門病院も少なく、治療方針もさまざま、世界レベルでみてもベスト一致していないのが現状です。

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