玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

明石の天然鯛

だいやさんの暖簾を描くために、明石まで天然鯛を見に行った話のつづき・・・ガンを経験すると、誰でも食事には気をつかうものですが、私も玄米か雑穀米を炊き、減農薬の地野菜たっぷりのお味噌汁に、天然魚を食べるようにしています。それで、天然と養殖では、同じ鯛でも、頭の形が違うことは知っていました。大将からも、「さばくときに、天然物はひれで怪我することがあるくらいするどい。」と聞いていたので、やっぱり荒海を泳いでいる魚は違うんだな、畑の野菜と同じで、土が違えば顔が変わるんだ、と思って、どうしてもこの目で確かめないと描けないと思って出かけました。
でも、残念ながら、到着した時間帯が悪かったようで、明石の魚の棚市場では、生きた鯛はいませんでした。諦めて、ランチに入ったお寿司屋さんで、「観光の人?」と聞かれたので、「私は絵描きなんですけれど・・・」と事情を説明したら、「うちの仕入先に連れて行ってあげよう。ちょうど昼網に上がったところの生きた鯛がいると思うよ。」というご縁でご対面できました!
結果は、10日に書いたとおり、色も見事なワインレッドで、ターキスブルーにキラキラ光るアイシャドー。野生動物みたいに、水の中では目も光っていました。行って良かった!やっぱり現場へ出かけてみること、造形大で学んだ町歩きや空間採集での一期一会は、描き絵のエネルギー、私の宝箱です。

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