玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

365日描き絵を着て暮らす

2004年、アラフォーで進学した京都造形芸術大学。卒業制作のテーマ探しの過程で、どうやって自分の作品で空間演出するか悩みぬいた私は、「お洒落は誰にでもできる自己発信である。」と気づき、お葬式と結婚式以外は、365日、描き絵作品を着て町歩きするパフォーマンスを開始しました。それから8年継続?!自分でも驚きですが、今では、衣服だけではなく、寝具やカーテンから器まで、アトリエ兼自宅の我が城は、TAMAKIワールドそのもの。
学生時代は、ユニクロのTシャツやリーバイスジーンズに始まって、無地のワンピースやタイシルクのスカーフ、帽子、オリジナルデザインのキャンバス地バックなど、あらゆる衣料品に描き、全身頭から足先まで作品で埋め尽くして、授業はもちろん、四条などの繁華街も町歩き。正直、初めはちょっと恥ずかしかった。すれ違う人たちの視線をバンバン意識しながら、「変なのかな?それともいいな、って思ってる?」時々ウインドーに映してセルフチェックしたり。
そのうちに、「え?今日は作品と違うんですか?」とか「いいね!新作?」などとコメントをもらえるようになり、空間に対して奇異か溶け込んでいるか、良いか悪いかではなく好まれるか嫌われるか、綺麗と美しいの違いなどを身をもって学ぶ鍛錬の場になりました。毎日のように自分のために新しく描いて、クローゼットは華やいでいました。
それが、はっと気づくと、「紺屋の白袴」この一年で新作は2,3点・・・
明後日の日曜日、友人に誘われて、大津ジャズフェスのゴスペルワークショップに参加、ちょこっと舞台出演するので、ぜひ派手で楽しいのを作らなくっちゃ!と久しぶりに好き放題、墨と色で遊んでいます。
沢山の初めましての方と出会うとき、特にアートアンドクラフトが持つ力を感じます。他人に関心の薄い今の世の中で、強い味方となるコミュニケーションツールです。

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