玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

宇治の平等院と鵜飼

昔の芸短、造形大の通学部と通信教育部、院の卒業生と全て合同でひとつの瓜生山同窓会。専攻や年齢を超えて、元気な人たちと語り合える機会は素敵な刺激。現会長が宇治出身ということで、今年の企画は、改修前の鳳凰堂内部を見学。建立当時は、いまよりも水面が2メートルほど低かったので、丸窓からお顔がしっかりと見えたとか、3年後には、日本人には受け入れ難い朱色の柱となるが本来の色であり、アライグマ被害から守る効果もあるなど、興味深い歴史遺産的裏話を楽しくお勉強しました。
しっかりと手入れされたりりしい平等院蓮を見た後は、いよいよ初めての船遊びへ。20人乗り屋形船の印象は、川面からの非日常的風景が引き金となって、なかなかエキサイティング。顔に当たる風も涼しく、お酒も進みます。茶蕎麦やハモのてんぷら、うなぎのおこわ寿司など、宇治の旬を感じられる献立が、冷めても美味しいように、また場所を取らないように、うまく配膳されていました。靴を脱いで座って船が出てしまえば、身動きもできないほどの細長い船内。ほろ酔い加減で日も暮れてくる頃、松明を掲げた鵜飼船がやってきて、太鼓と共に鵜飼が始まりました。若い女性の鵜匠にあやつられて黒光りしたスマートな鵜たち五羽が、掛け声に合わせて潜っては小魚を捕まえ、紐で手繰り寄せられて上手に吐き出す姿に拍手喝采
帰り道、背中に土をつけたセミの幼虫が、アスファルトの歩道を、モソモソと結構なスピードで一目散に歩いていました。祇園祭の順行も無事に終わり、いよいよ梅雨明け、ウワンウワンとセミが鳴く亜熱帯日本の夏本番がきます。アトリエオープン二年目に突入ですが、ばてないように、ぼちぼちと。

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