玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

オーラ

とても嬉しい来訪がありました。電話の向こうから、二ヶ月ぶりの元気そうな声で、「近くまで来たので寄ってもいいですか?」気分が良いので、今日なら出かけられる・・・と急に思い立ち、一時間半かけて自分で運転してきたそうです。芸術家にはよくありがちですが、どうにもこうにも気分が落ち込んで、生活に差しさわり、周囲にも迷惑がかり始めたので、思い切って診察を受け、薬物治療に入ったものの、眠いばかりで医師ともあまり相性が合わず、やめて一週間だということでした。
「一番しんどいときに出会って、言葉をもらいありがたかった。うまくいえないけれど、僕のお茶碗を渡してひとこと伝えたかった。」差し出された作品は、彼独特の李朝風で民芸っぽい焼き物。荒削りだけれど優しい。素朴な世界観に惹かれて、彼の個展会場でお話ししたのがご縁。
最近、よくこういうことがあります。あまり突き詰めると、霊的な話になっちゃうので深入りしませんが、人には魂のステージみたいなもの、オーラが引き合うというか、そういうご縁ってあるような気がします。「泣きっ面に蜂」の逆で、真摯に前向いて笑って歩いていると、同じようにポジティブな一期一会が増えるのです。シャイな方なので、詳しくはわかりませんが、とにかく前より顔が明るく目が輝いていたので、ああ、良かったな、と思いました。
見送った後の筆は、とてもテンポよく進みました。日が長く明るいので助かります。

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