玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

中秋の名月

引越しやら展覧会やらバタバタしていたのもありますが、夏の疲れか、この半月、37度をいったりきたり、だるくていまいちしゃんとせず、10日もたってしまいました。
昨夜は新居自治会のお月見の会が公園であり参加しました。自主役員をいてくださっている方々の手の込んだお料理と、落語、持ち寄りのお酒と大きな光り輝く14番目の月。お供えの斑入りのすすきも美しく会話も弾み、アラフォーで入学した造形大学の卒業制作を何にするか悩みまくった2006年、お月見のイヴェントをすると、身の程知らずな恐ろしいことを思いついたこともあったなあ、と懐かしく思い出しました。
いまなら、もしも、「この会を演出して欲しい」と頼まれたら、味気ない事務用長テーブルにさりげなくお月見にちなんだクロスをかける、パイプ椅子にお年寄りの背中を和らげるクッションをあてる、もっと皆の顔が見えるように、机は噺家さんとお供えを囲むように配置する、紙コップや使い捨てのお皿ではなく、プラスチックでもよいのでリユース食器を考える、ちょこちょことアイディアが湧きます。
全てありきたりですが、日本古来の宴会のコンセプトは「自然の美を魚に集って楽しむ」なので、究極は地面に大風呂敷しいて、花見弁当開いて、飲んで食べて歌って踊って、とおきおり桜舞い散る・・・。
来年の春の個展はどんな新しいことをしようかな、とあれこれ難しく考えていましたが、やっぱり描き絵空間のよさは、生の自然を描いて暮らしに彩りを添えるお手伝いしかできない、私独特の世界でいいんだ、葵小学校の図工の森先生がいわれたとおり、「下手で丁寧に」でいこうと、お月様に「体調回復」をお願いしました。

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