玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

漆塗りに彩色

五月中旬に、大阪で佛具の展示会があります。全国のお仏壇やさんが見に来られる新商品の展示会で、一般の方は入れませんが、その中で、私のお地蔵様のタペストリーやハンカチ、色紙、漆塗りに描き絵した小さな厨子などが展示発表されます。
木で彫られた地蔵菩薩やお不動様にも彩色させてもらいました。
いつもの10分の1に近い極細筆に持ち替えて、拡大鏡をつかって描いていきます。布とはちがって、白磁同様、漆は全く顔料を吸い込まない素材で、しかも地色が真っ黒、間逆な不思議な感覚を覚えます。
作家名も記せない、民芸に近い彩色のお仕事なので、職人技に徹して、没個性で描かねばならないのでしょうが、黒漆地に鮮やかな旬の花鳥というだけで文句なしに美しく、描いていて楽しく、なぜか個性も出てきます。
現在、アトリエを京都に移す準備がナカナカはかどらず、そちらに一喜一憂、気がとられていて、次の個展の計画が立てられていないのですが、漆細工に描いた小箱なども制作してみようかと思いました。

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