玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

虫の音、鳥の声

5月になると急にオカメヅタが伸び始め、夜になると虫やアカハラ(イモリ)の声が聞こえ始めます。そして蜂や蟻も動き始めて、梅雨までに、毎年イワツバメが巣作りにやってきます。人間以外の自然界のイキモノは、本当にお利口さんで、時機を見誤ることは決してありません。
生きていくための野生の勘や本能は、本来人間にもあるはず。私も五感を研ぎ澄まして、迷ったときは少し立ち止まって、損得ではなく、「今、どんな気持ち?」と体に聴くことにしています。
人生の大半を、誰かに守られてきた人間が、自分の足で大地に立って、自分の頭で考えて手足で行動しようとするとき、考え抜いた自分の決断を信じられなくて、不安感から迷子になるようです。才覚もないのに、最良の結果を一度で得たいという欲張り大王で、失敗したくない怖がりさんでもあり、お仕事や独り歩きにはいろいろと苦労します。大学の卒業制作でも、何度も何度も嫌というほど迷子になって、自分が本当にやりたいことがわからなくなってよく泣いていましたっけ。
卒業から3年。さすがにもう泣くことはありません。アトリエ、京都お引越し作戦、さあ、もうひと頑張りです!

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