玉城和美の描き絵空間

琳派の元禄文化「かきえ」を令和へ繋ぐ絵師の活動日誌

平成中村座 法界坊

22日、大阪城公園にかけられた芝居小屋、平成中村座、昼の部へ歌舞伎を観に行きました。
舞台は私の好きな世界です。歌舞伎やオペラに出逢ったのは10年以上前ですが、こどもの頃から日舞にしろバレエにしろ、ちょっと変った見方で良かった〜とかいまいち〜とか勝手に楽しんでいたように思います。
ポイントは音やストーリーよりも大勢の人が造りだすその日の場の空気感が好きか嫌いか。
大学で空間演出を勉強してからは、特に舞台道具や衣装の質感や色が気になるし、手抜きされてると惜しいな・・・とか思います。

歌舞伎では、セリフの間合いや発声していないときのベテラン役者の細かい美しいしぐさにうならされたり、オペラでは舞台背景と衣装の色合わせが、原作の制作年代や国にあわせて、ダレソレのあの絵からパクリ?!とか気付くと、一人でニマニマしたり・・・

で、中村獅童クンもお忍びで来ていたこの日の出来栄え、最高でした。演技者と観客のつくりだす空気感がググッと来る舞台は、なかなか少ないのですが、時代に合わせた自由奔放な二時間のあとに幕間を入れてからのラストは、しっかりと伝統芸能の本髄を魅せ、大阪城天守閣を借景に使って、これでもか〜と拍手喝采の20分。これぞホンモノのプロのエンターテーメント!
ここまでやるか〜と文句なしに興奮しました。数年前の浅草でみた同じ演目よりもうんと進化していて楽しかったです。
モノづくりはこうでなくっちゃあ・・・

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